クリーニング屋のアルバイト体験談
その昔、私はクリーニング屋で受付のアルバイトをしていました。これからその体験談をお話しします。
私がどうしてクリーニング屋のアルバイトをしようと思ったかと言いますと、何だか楽そうだったからです。クリーニング屋と言いますと、おばさんが一人で退屈そうにカウンターの椅子に座っている、と言うイメージが定着していると思いますが、実際は違いました。仕事をしてみないと実情はわからないものです。幾つかアルバイトをしてきた私ですが、あれほど大変だったアルバイトはありませんでした。
クリーニング屋の受付の何が大変なのかと言いますと、クレーム処理です。その他の仕事はシャツの数を数えたり、仕上がった物が客の物かどうか照らし合わせたり、金銭の管理などの仕事ですが、これらは繁忙期以外だとラクチンです。クレーム処理はコールセンターなどでの電話口ならまだ良いと思いますが(それはそれで大変でしょうが)、クリーニング屋の受付は毎度、怒髪天の客と面と向かって接しなければならないのです。これは精神的にかなり消耗します。相手がヤクザっぽい口調の人なら恐怖すら感じる事もあります。クレームの内容は、服のボタンが無い、糸がほつれている、持って来た時には無かったシミがある、などの非常に細かい指摘なので、受付の者は衣類を引き受ける際に綿密にチェックしておかねばなりません。記憶力も要します。自分のお気に入りの服が痛んで戻って来た(思い込みもあり)時の客の顔と言ったら、本当に怖ろしいものです。店によってはバイトがすぐ辞めてしまう場合もあります。受付は判断力と記憶力があり、逆ギレなど間違ってもしない冷静な人でないと務まりません。時給は他のアルバイトに比べて安い方です。暇な時はのんびり読書なども出来るのですが、衣替えの季節には客が殺到して店の外に行列が出来る事もあります。なかなかハードなアルバイトと言えるでしょう。